うちの仕事はここまで。あとは本体側なんですが・・・。
いや、普通、マスプロダクションを標榜するなら(純然たるマスプロではないにしろ。ナイフ業界なら200本1ロットってカスタムじゃ無理だよね。)
もうちょっと手抜きするでしょう、なんですかこのこだわりかた。手抜きを許さない、んじゃなくて、手抜きってなーに?というレベル。
こだわり抜く、というよりこだわることしかできない、という、業、というか性、というか。久々に震えがくる取り組み方です。
本体の出来については、門外漢は語るまい、と思います。待ち望んだファンの評価が全てですから。
ただ、ジャンルは違えど製作に携わる人間として、こんな幸せな製品はないと思います。
製作者に望まれ、販売者に望まれ、顧客に望まれ、全てに祝福されて完成した逸品、という感慨がありました。
2008年12月13日、奇しくも私の誕生日(・・・あんまり関係ないか。)、完成披露会が行われ、この幸せな作品は、多くの幸せなファンの手許に
届けられました。留之助商店様、原型の徳信尊様、関わったスタッフの皆様、とても良い勉強をさせて頂きました、有難う御座いました。
留之助ブラスター LED UNIT
試作品。当初の打ち合わせ時から、LEDがボンヤリ着くというアイディアがありました。言い出しっぺは
勿論俺!回路で苦労するのは勿論池田氏!・・・いや、だってこの位置にあるLEDならぜったいなにかしら
のインジケーターランプ(エネルギーインジケーターランプ?)だろう、ならパッと着くのはへんでしょう?
と思ったもので。製作サイドには喜んで頂けたのですが、はたして・・・正確な映画のプロップレプリカを求める
お客様には不要、というか不興を買ってしまうんじゃないかと悩みました。
ちなみにこの回路、池田氏が入浴中に閃いたそうです。ヘウレーカ!と叫んだかどうかは不明ですが。
留之助商店様の「留之助ブラスター」、内部LEDユニットを担当いたしました。
こだわりの「留之助ブラスター」完成品はこちらからご覧になれます。
また、開発の経緯も閲覧可能です。是非どうぞ。
2008年12月12日正午より連続点灯実験開始、612時間経過した今現在(2009年1月6日)まだ点灯中です。
いつもやっている弊社RID組込基盤は高出力に重点を置いて設計している為、持続時間が短いですが、こちらは極力
長持ちするよう設計してあります。バッテリー交換が頻繁だと銃の雰囲気を壊すかと思いまして、極力メンテフリーを
心がけました。一回組み込んだら、気に掛けずともしばらく電池交換の必要はないでしょう。間欠点灯だと(たまに着けて
遊んで、また消して等。)さらにバッテリーは持続します。
バッテリーはCR2032を使用しております。バッテリー持続時間ですが・・・
SFファンの方は当然御存じの、あのブラスターです。やっぱりいい映画ですね、ブレードランナー。
好きな映画の一つですが、こんな形で係る事になるとは思いもよりませんでした。
事の発端は、島田英承先生からお話を持ちかけられまして。曰く、完璧、完全なブラスターを造る、協力してくれ、との事。LED基盤ならお手伝いできるかとお受けしたんですが・・・。
完成品組み込みの図。
数種の試作を経て、完成型にたどり着き・・・。関のナイフショーと〆切が被ってしまい、地獄を見ました・・・。
今回基盤はプリント基盤です。試作品1個作る分には楽なんですけどねぇ。200個ともなるとさすがに。
色々苦労はしましたが、書き出すと異常に長くなりそうなので割愛。